カーテンを選ぶ時に、「ドレープカーテン」「遮光カーテン」という言葉を目にしたり、聞いたりします。
何となくはわかっているつもりだけれど、きちんと理解できていますか?
これから、カーテン選びを始めようとするのなら、この用語の意味を正しく理解しておきましょう。
ここでは、「ドレープカーテン」「遮光カーテン」について、詳しく解説します。
出典:川島織物セルコンitto
Contents
ドレープカーテンとは?
ドレープカーテンとレースカーテン
「ドレープ」という言葉は英語で、日本語での意味は「優美にまとう」「布を垂らす」「布で覆う」「布地の垂れ下がった感じ」などです。
綺麗なゆったりとしたウェーブがでている様子を「ドレープが綺麗」と表現したりします。
しかし、カーテン用語である「ドレープ」は、少し意味が違います。
カーテンは、大きく分けると「ドレープカーテン」と「レースカーテン」に分かれるのですが、ふたつのカーテンの違いは、生地の厚さの違いです。
透け感があり薄い生地の「レースカーテン」に比べ、「ドレープカーテン」は、透け感がなく厚手の生地です。
つまり、「ドレープカーテン」とは、一般的に部屋側に吊る厚手のカーテンと捉えれば大丈夫です。
ドレープカーテンの主な機能やメリットについて
カーテンは、ドレープカーテンとレースカーテンをダブルで吊ることが一般的です。
レースカーテンを吊るメリットの主な機能としては、外からの視線カットです。
では、ドレープカーテンを吊るメリットは何でしょうか?
ここでは、ドレープカーテンの主な機能やメリットについて解説します。
ドレープカーテンの役割とは?
出典:sangetsuSTRINGS
ドレープカーテンのインテリア的役割
ドレープカーテンは、色・デザイン・素材感・スタイルなどによって、空間の雰囲気作りをする重要な窓装飾での役割があります。
例えば、ドレープカーテンの色によって空間の持つイメージが変わったり、デザインや素材感で部屋のインテリアを引き立てたりします。
空間のトータルコーディネートを考えた時、最も面積が大きいドレープカーテンの選び方は、部屋の印象を左右します。
ドレープカーテンの機能的役割
ドレープカーテンには、デザイン性だけではなく、機能的役割も大いにあります。
夜に照明をつけると、レースカーテンだけでは、外から室内が見えてしまいます。ドレープカーテンを閉めることで、プライバシーの保護になります。
また、ドレープカーテンを閉めることで、冬は室内の熱を逃しにくく、夏は室外からの熱や光を遮ってくれる役割があります。
太陽の光や紫外線をカットしてくれることで、フローリングや家具の色褪せを防ぐ役割もあります。
生地によっては、防音効果があるドレープカーテンもあります。
ドレープカーテンの心理的役割
ドレープカーテンには、心理的役割もあります。
ドレープカーテンを閉めることで、外からの視線をカットできて、安心してリラックスできるという心理的役割があります。
レースカーテンだけより、厚手のドレープカーテンがあることで、温かみを感じる部屋になります。
また、朝にドレープカーテンを開けることで光が入り、夜にはドレープカーテンを閉めることで部屋を暗くして良い睡眠をとることができるなど、心身の健康にも良い影響を与えます。
ドレープカーテンの種類
ドレープカーテンの機能の種類
遮光機能
遮光機能とは、ドレープカーテンを閉めることによって、光を遮断する機能です。
室内を暗くしたり、室外への光漏れを少なくしたりします。
遮光機能のあるカーテンは、寝室やシアタールームなどに適しています。
そして、遮光度には1級から3級までの3等級があり、数字が小さいほど遮光度が上がります。
遮熱機能
遮熱機能とは、ドレープカーテンを閉めることによって、熱を遮断する機能です。
陽射しがきつい夏場は室内の温度上昇を抑えたり、冬場は室内の熱を外へ逃がさないような効果があります。
防音機能
防音機能とは、ドレープカーテンを閉めることによって、音を遮る機能です。
室外の音を遮るだけではなく、室内の音漏れも防ぐ役割があります。
防音カーテンは、特殊な厚手の生地なので、遮熱効果も併せ持ちます。夏は室温上昇を抑え、冬は室外に熱を逃がさない効果もあります。
生地を選ぶ範囲が限られるため、デザイン性には劣りますが、快適で静かな生活を送るには優れものです。
保温機能
保温機能とは、ドレープカーテンを閉めることによって、室内の熱を温かく保つ機能です。
保温機能のあるカーテンを閉めることによって、熱を室内に閉じ込め、暖房の使用エネルギー量を削減します。
冬場、室内を暖かく保ち、冷気の侵入も防ぎます。
ドレープカーテンの素材の種類
ポリエステルのドレープカーテン
ポリエステルは、カーテン生地に最もよく使用されている素材です。
ポリエステルは丈夫で、洗濯しても伸び縮みがなく、シワになりにくいのが特徴です。
遮光・遮熱・防音・UVカット・抗菌・防カビなどのさまざまな機能を備えることができる素材です。
価格も比較的安く、デザイン・柄・質感など選択する幅が広いのも特徴です。
シルクのドレープカーテン
シルクは、独特の美しい光沢があり、なめらかで柔らかい素材です。
保温性や保湿性の高い素材です。
シルクの繊維は、光を反射する特性があり、美しい光沢は高級感を醸し出します。
デリケートな素材のため手洗いで、紫外線に弱く色褪せしやすい素材です。
リネンのドレープカーテン
リネンは、天然素材でナチュラルな風合いが特徴です。
通気性に優れており、夏は涼しく快適に過ごすことができます。
また、吸湿性に優れており、湿度を調整する働きもあります。
リネンは、シワになりやすく、水に濡れると縮みやすい素材です。
コットンのドレープカーテン
コットンは、天然素材でナチュラルな風合いが特徴です。
優しい肌触りで、通気性が良いので、夏場は涼しく過ごすことができます。
洗濯はできても、シワになりやすく縮みやすいので、注意が必要です。
ドレープカーテンのヒダの種類とそれぞれの印象
ドレープカーテンのヒダの種類には、一般的に「2倍ヒダ」「1.5倍ヒダ」「フラット」の3種類があります。
同じ生地でも、ヒダの種類によって違った表情を演出することができます。
2倍ヒダのドレープカーテン
出典:sangetsu ホームページ
2倍ヒダとは、上部の横幅に対して、すそを広げると2倍の生地を使用している縫製スタイルです。
ウェーブが深くボリューム感があるので、高級感やエレガントな雰囲気を演出します。
1.5倍ヒダのドレープカーテン
出典:sangetsu ホームページ
1.5倍ヒダとは、上部の横幅に対して、すそを広げると1.5倍の生地を使用している縫製スタイルです。
2倍ヒダと比べると、ボリューム感が劣りますが、ナチュラルでシンプルな印象を演出します。
2倍ヒダと比較すると、使用する生地量が少ないため、安価に仕上がるのも特徴です。
フラットのドレープカーテン
出典:川島織物セルコン Filo
フラットとは、ヒダをとっていないカーテンのことです。
ヒダがないことで、すっきりとシンプルでカジュアルな印象です。
カーテン生地のデザインや質感を生かす場合に採用する縫製スタイルです。
フラットカーテンの種類
出典:川島織物セルコン itto
★ プレーンスタイルのフラットカーテン
出典:川島織物セルコン Filo
プレーンスタイルのフラットカーテンとは、ヒダ山のないシンプルなフラットカーテンです。
★ タブスタイルのフラットカーテン
出典:sangetsu Beside
カーテン上部にタブと呼ばれる太めの布のループを縫い付けて、ポールに通して吊るすフラットカーテンです。
★ ハトメスタイルのフラットカーテン
出典:川島織物セルコン itto
ハトメスタイルのフラットカーテンとは、カーテン上部にハトメと呼ばれる金属製のリングを等間隔に取付け、ポールに通して吊るすカーテンです。
ドレープカーテン選びのポイント
ドレープカーテンを選ぶ際のポイントは、「そのドレープカーテンを付けると、毎日心地よい生活を送ることができるか。」ということを想像することだと思います。
心地よい生活とは、精神的にも実用的にも充実感を感じるということです。
快適でリラックスできる心地よい空間作りを目的としてドレープカーテンを選ぶなら、以下の2点が大きなポイントになります。
① デザイン性を考えて選ぶこと
② 機能性を考えて選ぶこと
デザイン性を考えて選ぶ
部屋のインテリアに合ったデザイン・色・スタイルのドレープカーテンを選びましょう。
窓に合ったサイズのドレープカーテンを選ぶことも大切です。
機能性を考えて選ぶ
デザイン性だけを求めて選んでも、日々の生活が快適でなければ意味がありません。
陽射しはきつくないか、保温性や遮熱性の機能は必要でないか、防音対策は必要でないか、洗濯はできるかなど、日々の生活を具体的にイメージしながら選びましょう。
ドレープカーテンを長持ちさせるためのコツ
窓側に吊っているレースカーテンに比べ、ドレープカーテンは比較的、カビや土埃などの汚れは付きにくいです。
しかし、気になるのは、部屋内のホコリです。
よく見ると、カーテンの上部や、ヒダ部分にホコリが溜まっていたりします。
ドレープカーテンに付着したホコリ程度なら、掃除機やハタキで取り除くことはできます。
そして、ウォッシャブル機能のあるカーテンなら、年に一度の目安で洗濯することをおすすめします。
その際は、洗濯表示に従って、お手入れをしましょう。
毎日の開け閉めも、丁寧に扱うことを心掛けましょう。
毎日の扱いと、定期的なお手入れが、ドレープカーテンを長持ちさせるコツです。
遮光カーテンとは?
出典:sangetsu AC
遮光カーテンとは、光を遮り、室内を暗くするためのカーテンです。
部屋を暗くしたい寝室やシアタールーム、西日のきつい窓などにおすすめです。
遮光カーテンを昼間閉めると、紫外線カットの効果もあります。
遮光性能のレベル1級~3級
遮光性能のレベルは、遮光等級1級から3級まであり、数字が小さいほど遮光機能が高くなります。
出典:一般社団法人日本インテリア協会(NIF)ホームページ
遮光1級について
そして、遮光1級は、さらにA++からCまでの5段階で表示されます。
出典:一般社団法人日本インテリア協会(NIF)ホームページ
遮光生地について
遮光カーテンには、生地の黒い糸を織り込んで遮光生地にしているものや、裏面を遮光コーティングしているものや、生地と生地の間にアルミをはさんで遮光生地にしているものなどさまざまです。
また、非遮光のドレープカーテンに遮光機能のある裏地を付けたものもあります。
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まとめ
ドレープカーテンにも、さまざまな種類がありますが、正しいカーテン選びは、そこに住む人が、毎日心地よい気持ちでい続けることができることです。
ドレープカーテンには、快適でリラックスできる空間を作る役目があります。
これからの毎日の心地よい生活を想像しながら、ドレープカーテンを選んで下さいね💖