カーテンを床に付けるのは断熱効果あり?断熱カーテンとは?

「断熱カーテン」は、お家時間が長くなった現在、お部屋で快適に経済的に過ごすために注目されているインテリアアイテムのひとつです。

断熱カーテンとは、どんなものなの?

断熱カーテンとは、どんな効果があるの?

断熱カーテンとは、どれを選べばいいの?

そして、断熱目的のためによくある質問「カーテンを床までつければ断熱効果はあるの?」 という疑問にお答えしていきます。

断熱カーテンとは?何を基準に選ぶと良い?

断熱カーテンとは?

「断熱カーテン」とは、室内外の熱の出入りを遮断する役目のあるカーテンを指します。

部屋の中で窓が一番、室外からの空気が入りやすく室内の空気が逃げて行きやすい場所です。

カーテンには、窓からの空気の出入りを抑えるための役目がありますが、その中でも「断熱カーテン」は、部屋の温度を快適に保つ役割があります。

断熱カーテンの仕組み

断熱カーテンの仕組みとして、大きく分けると3つに分かれます

①空気層による断熱カーテン

②特殊加工による断熱カーテン

③遮熱糸による断熱カーテン

ここでは、それぞれの仕組みについて解説していきます。

①空気層による断熱カーテン

一般的なカーテンに裏地を付けることは、表生地と裏生地との間に空気の層ができるので、断熱効果がアップします。

断熱効果を目的として裏地を付ける場合は、少しでも厚手の裏地や遮熱効果のある裏地を選ぶことをおすすめします。

おすすめの裏地

裏地が遮熱カーテンになっているので効果大です!!

②特殊加工による断熱カーテン

カーテン生地の裏面を樹脂やアルミなどの素材を特殊コーティング加工することで、断熱性の機能がアップします。

裏コーティングしたカーテンは、遮光性や防音性機能も併せ持っています。

③遮熱糸によるカーテン

遮熱糸とは、繊維に酸化チタンや特殊な吸熱剤を練り込むことで、室外からの熱の侵入を大幅に抑える糸です。

断熱効果としては、暑い夏場の室内温度の上昇を抑制するもので、どちらかと言えば冬場の冷気断熱効果は期待できません。

できれば、ドレープカーテン(厚手のカーテン)ではなく、窓ガラスに近いレースカーテンを遮熱効果のあるものにすることをおすすめします。

NIF 認定の遮熱マーク

断熱効果のあるカーテンの選び方

ここでは、少しでも断熱効果をアップさせるカーテンの選び方のポイントについて解説します。

①カーテンの素材

ドレープカーテン(厚手のカーテン)の素材については、薄地の物より厚地の物のほうが断熱効果があります

レースカーテンの素材については、遮熱マークのついてあるものだと安心です。

生地の触り心地は、さらっとした感触の物より、ボリューム感を感じる織物生地のほうが、断熱効果が期待できます

②カーテンの色

カーテンの色は、室内の温度に影響を与えます

濃い色のカーテンの方が、薄い色のカーテンより室温の上昇を抑えます。

暑い夏場には、留守にする昼間に濃い色の遮光1級レベルのカーテンを閉めておくと、室内の温度も上がりにくくなります。

カーテンの長さが冬の寒さに与える影響について

オーダーカーテンの場合、カーテンの丈は床より1センチほど浮かすのが一般的です。

しかし、寒い北国では、カーテンの長さを床よりも数センチ長めに垂らすということを聞いたことがあります。

カーテンの長さと寒さには、どんな関係があるのでしょうか。

カーテンの長さは室温に影響があるか?

カーテンの長さ

長めのカーテンは寒さ対策になる!

室内の熱が逃げやすい場所のひとつが窓からです。

特に、窓の下の方に隙間があると、外からの冷気が入ってきやすくなります。

窓から冷気が入り込むと、冷たい空気は床付近に溜まり、足元が寒く冷えを感じたりします。

カーテンの丈を床まで長めにすることで、窓の下の隙間を防ぐことができます。

隙間を防ぐことで、冷気の流れを止めることができると同時に、室内の暖かい空気も室外に逃がすこともなく、足元が暖かく感じられます

しかし、カーテンを長めにすることで、デメリットもあります。

小さな子供さんが、カーテンの裾で滑らない様に気をつけたり、カーテンの裾が擦れたり汚れたりはします。

カーテンライナーで断熱効果をアップさせる方法

最近、省エネ対策のインテリアアイテムで「カーテンライナー」が注目されています。

カーテンライナーとは何か、どのように取り付けるかについて解説していきます。

カーテンライナーとは?

カーテンライナーとは、既存のカーテンの裏側に装着するものです。

ビニール製のカーテンライナーは、冬場の寒さ対策の断熱方法として有効的です。

中には、遮熱効果やUVカット機能付きのカーテンランナーもあるので、夏場にも効果が期待できます。

素材によっては、抗菌・防カビ加工をされているものもあるので、結露防止に役立ちます。

カーテンライナーの断熱の仕組み

カーテンライナーは、既存のカーテンの裏に吊るので、カーテンとカーテンライナーの間に空気層ができることによって、室内の熱を逃さず、また室外の冷気の侵入を防ぐ仕組みです。

また、カーテンライナー自体も断熱効果のある特殊な素材です。

カーテンライナーの取り付け方

市販のカーテンライナーには、付属のSカン(S字の小さなフック)がついています。

Sカンを使用して、カーテンライナーをカーテンレールまたはカーテンに取付けします。

カーテンライナーを付けるのは、窓ガラス面に一番近い位置に設置しましょう。

一般的には、レースカーテンの裏面で、部屋側ではなく室外に近い面に取付けします。

①カーテンレールに取付ける方法

カーテンレールのランナーが余っているようなら、ランナー自体にSカンをひっかけてカーテンライナーを吊ります。

②カーテンに取付ける方法

カーテンに付いているフックにSカンをひっかけて、カーテンライナーを吊ります

こちらの方法のほうが見た目もすっきりしておすすめです。

カーテンライナーを吊る時の注意点

カーテンライナーは、はさみやカッターで簡単に切ることができます。

カーテンライナーを吊った後、長さの調整をします。

断熱対策として使用する場合は、床に垂らすように10センチほど長めにカットすることをおすすめします。

小さな子供さんのいる家庭では、カーテンライナーですべらないよう注意が必要です。

寒さ対策に効果的なカーテンの吊り方

断熱カーテンの吊り方

寒い冬に、室外の冷気が入ってきやすいところは窓です。

冷たい冷気は、カーテンと窓との隙間や、カーテンレールの上部から室内に侵入してきます。

カーテン自体の断熱効果を考えることも大切なことですが、さらにカーテンの吊り方にも工夫をして窓との隙間を塞ぐことは、さらに断熱効果アップに繋がります。

その場合に行うと良いポイントについて解説します。

①カーテンのサイズ

カーテンの丈:床に垂らすのが理想ですが難しい場合は、床すれすれの長さにします。

カーテンの幅:可能ならば、カーテンレールの両サイドまで回し込むように長くします。(リターン縫製)

リターン縫製

床すれすれの丈にしたり、リターン縫製をすることによって、カーテンの下部と両サイドの隙間を塞ぐことができます。

②カーテンレールの選び方

一般的なカーテンレールの場合、上部には隙間があります。

なるべく冷気の侵入を防ぐには、カーテンレールの上部の隙間も防ぐことが大切です。

レールの上部を「カバートップ」で塞ぐことにより、上部からの冷気の侵入を防ぐことができます。

カーテン以外でできる断熱対策って何がある?

カーテンで断熱効果をアップさせること以外に窓周りに対策することで、さらに効果がアップします。

断熱シートを利用する

窓ガラスに断熱シートを貼るのも有効的です。

市販されている断熱シートを上手に利用することをおすすめします。

内窓を設置する

既存の窓に内窓を取り付けるのは、大掛かりな工事になりますが、断熱効果アップにかなり有効的です。

内窓を付けることで、空気の層ができて断熱に繋がります。

2024年5月現在、国の内窓設置助成金制度もあるので専門業者さんに相談してみましょう。

https://window-renovation2024.env.go.jp/about

また、DIY感覚で取付けのできる簡易内窓もあります。

まとめ

室外の冷気や熱が入ってきやすい窓に対策をすることは、断熱効果アップになります。

そのためには、断熱カーテンにしたり窓をカーテンで覆う工夫をしたり、カーテンの設置の仕方を工夫したりすることが有効的です。

カーテンの長さを考えたり、断熱性のあるカーテンを選んだりすることで、部屋の温度も変わってきます。

毎日過ごす部屋が、少しでも快適で心地よい空間になるよう心掛けてみましょう。

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