私は2年7カ月前に主人と死別しました。
私にとって主人は大切な人でした。
しかし、大切な人を亡くしても私は驚くほど前向きで明るく生きています。
なぜ死別してもこんなにも前向きでいることができるのか?
それは、毎日書き続けた「幸せノート」のおかげかもしれません。
気づけば…
毎日書き続けていた「幸せノート」は、どんな状況でも幸せを感じることのできる私を作ってくれていたのです!!
ここでは、そんな私が書き続けた「幸せノート」についてお話します。
私の宝物!
⇩5冊の「幸せノート」!
Contents
幸せノートのスタートは「夢ノート」だった!
ノートに書けば夢が叶うという「夢ノート」
実は、私の「幸せノート」のスタートは「夢ノート」でした。
「夢ノート」とは、ノートに書いたことは叶うという夢実現のためのノートです。
私が、「夢ノート」を書き始めたのは、主人の癌が見つかり手術をしたけれど癌は腹膜まで転移していることがわかった5年前です。
胃を全摘出して、食べたいものも食べることができなくなったあの頃…。
日に日に痩せていく主人の姿をみて、これからどうなっていくんだろうと不安で過ごしていたあの頃…。
主人に元気なってほしい。
好きなものを食べれるようになってほしい。
ずっとずっと主人と一緒に生きていきたい。
夫婦揃って、孫たちの成長を楽しみたい。
まだまだ一緒にしたいことがある。
そんな気持ちが溢れ出てくるけれど、私の気持ちは不安と心配と恐怖で押しつぶされそうでした。
そんな時、「夢ノート」のことを思い出したのです。
「夢ノート」に書けば、夢は必ず叶う!!
書き続ければ夢が叶うのなら、私は書き続ける!!
主人と美味しいものを食べに行く!
家族全員で大好きなハワイへ行く!
夫婦で旅行にいっぱい行く!
最初は、そんな思いで「夢ノート」を毎朝書いていました。
主人が元気になるようにと…。
「夢ノート」の限界
私は決めたことを続けるのが結構好きな性格で、毎日朝食後「夢ノート」を書いていました。
「夢ノート」を書く時には決まりがあります。
それは、夢を完了形で書くという事です。
例えば
主人は何でも食べています!
主人は元気です!
主人とハワイへ行きました!
最初はこんなふうに書いていたのですが、書きながら私は虚しく寂しい気持ちになっていったのです。
普通の人が当たり前にできることを、必死で毎朝書いている自分に気づいたからです。
そして、私は「夢ノート」に勝手に限界を感じ、書くことをやめました。
でも…。
毎朝書くと決めて、やっと習慣づいてきたことをここでやめてしまうのは嫌でした。
それに加えて、「夢ノート」を書くために時間をかけて探して買った新しいノートとペンも無駄にしたくありませんでした。
このままやめたくない!
そして、「もし、ここで書くことをやめたら本当に夢は叶うことはない!。」と、なぜか自分の中で思いました。
主人は元気にならない・・・と思ったのです。
「夢ノート」ではなく「幸せノート」を書く!
私の「幸せノート」の始まり!
「夢ノート」をやめようと思ったあの頃は、主人の体調を気にする毎日でした。
今日はお腹痛くないかな?
今日は食事できるかな?
今日は散歩できるかな?
そんな心配と不安の中で、無事に一日を終えることができると、本当に安心した気持ちになりました。
「ありがたい一日だったな。」と心から思えました。
病気になると、今まで当たり前だったことが当たり前でなかったことに気づき、当たり前だったことに感謝するようになるとよく言われます。
そして、死を意識した時、生きている一日のありがたさと、今ある命に心からの感謝の気持ちが湧いてくるのです。
まさに、生きている「今」に感謝できました。
主人と生きている「今」をもっと幸せに感じるために、日々の忘れてしまいそうな小さなHappyに感じた事をノートに書いておこうと思いました。
そうだ!!
これからは、日々の些細な嬉しかったこと、楽しかったこと、笑ったことなどを毎日書こうと私は決めたのです!!
小さなHappyを書くノート!
私の「幸せノート」のスタートです!!
私の「幸せノート」の書き方
私は、「幸せノート」を毎日朝食後に書きます。
大好きなコーヒーを飲んで、リラックスミュージックを聴きながら…。
そして、前の日の嬉しかったことや楽しかったことなど良いことを思い出して書いておきます。
それは、本当に些細な事や数日もしたら忘れてしまいそうなことがほとんどです。
毎日書くのは、ノートに10行くらい。
箇条書きではなく、自分の中の自分に伝えるような文章で。
書き終えたら、書いた上から色鉛筆でスマイルマークを何個も書いて余白に赤色の小さなハートを書きこみます。(文字を避けながら!)
カラフルな色鉛筆でスマイルマークを書くことで、不思議と明るい気持ちになって、今日も気持ちよく過ごそうと思えるのです。
前の日のいいことを思い出して、朝に書き留めるのは結構おすすめです。
朝書くことで、前の日に感謝の気持ちが湧いて来て、自然と「今日もいい日にしよう。」という前向きな気持ちになるからです。
「幸せノート」を書き続けて起きた驚くべき効果
小さなHappyを探す名人になっていた!
「幸せノート」を書き始めた頃は、毎日そんなにHappyなこともなく、なかなかスラスラと書けませんでした。
普通に考えたら、旦那さんの癌が進行していく中で、なかなかHappyなことなんてないですよね。
しかし、私は…。
いつのまにか、書いておきたいHappyなことが溢れ出てくるようになったのです!
それは…
今の自分自身の状況を振り返った時、そこには感謝するべきものがたくさんあったことに気づいたからです。
感謝の気持ちは、すべて私のHappyに繋がることに気づいたのです!!
例えば…
病院の先生や看護師さんやスタッフの皆さんが優しかった…感謝。
スーパーのレジの女の子が笑顔で挨拶してくれた…感謝。
主人との散歩中、ピンクの花が綺麗だった…感謝。
一日が終わり、今日も「おやすみ」と主人に言えた…感謝。
主人がテレビを観て笑っていた…感謝。
今まで気にも留めなかった事に対して、心から喜ぶ自分になっていました。
小さなHappyに感謝すると、自分が幸せな気持ちになることがわかったからです!
そして、そんな些細なことも忘れたくない、いつまでも覚えておきたいと思いました。
そんな欲張りな気持ちで、毎朝「幸せノート」に書き留めていたのです。
気づくと、いつのまにか私は「小さなHappyを探す名人」になっていました!
そして、私の「幸せノート」は、小さなHappyがたくさん詰まった本物の幸せノートになったのです!
どんな状況でも、そこには必ず感謝できるHappyがあった!!
いつのまにか私は幸せになっていた!
このように、日々の小さな出来事に気を留めて感謝の気持ちを持つと、私の心はだんだんと温かく優しく穏やかになっていきました。
不安だった気持ちも「心配してもしょうがない。今に感謝して、今をありがたく生きよう。」と、思えるようになったのです。
まさに満ち足りた幸福感!!
すごい!!
「幸せノート」を書き続けると本当に幸せになったのです!
でも、もっとすごいことが起きました!!
私は、自分で幸せを作れるようになっていたのです!
幸せはすでにあったことに気づいた!
毎日「幸せノート」を書き続けて、大きな気づきがありました。
幸せになるために書き始めた「幸せノート」でしたが、すでに私はたくさんの幸せを持っていたのです。
幸せになりたかったけれど、すでに私は幸せだった!
幸せは自分が気づくこと!
幸せを探していたけれど、私はたくさんの幸せを持っていた!!
今振り返ると、悪い出来事ばかりに目を向けていた頃は、不安や心配などの負の感情で生きていたように思います。
そして、そんなゆとりのない気持ちは、人に対しても嫌なところばかり目についたり許せなかったり、羨んだり妬んだりしていました。
しかし、「幸せノート」を書くことで、毎日の小さなHappyを見つけ感謝することで、幸せな気持ちを感じることができるようになりました。
「幸せノート」を書き続けると、すでにある幸せに気づくのです。
そして・・・
主人が亡くなってからも、私の毎朝のルーティンは続いています
朝食後、やはりコーヒーを飲んで、リラックスミュージックを聴きながら、前日の小さなHappyな出来事を思い出しているのです。
主人が亡くなってからは、主人に手紙を書くような気持ちで書くようになりました。
そして、ひとりになっても「いつもの朝」を迎えることができると、心から感謝の気持ちが湧いて来ます。
そして・・
今日も、この生かされている時間をありがたく貴重に大切に思い、今日という一日を思いっきり楽しもうと思えるのです!!
この「幸せノート」を書く朝の時間は、私が前向きに生きて行くためには、なくてはならない時間なのかもしれません。
一番つらかった時期の私の「幸せノート」には
主人の余命を知ってしまった頃に書いていた「幸せノート」
「幸せノート」は、私がペンを持つことができる限り・・・できれば死ぬまで毎朝書き続けていきたいと思っています。
今、「幸せノート」も、5冊目になりました。
ページをめくると、忘れかけていた小さなHappyを思い出すことができます。
どのページにも、ぎっしりと私の幸せが詰まっています。
でも…
2冊目のピンクの「幸せノート」は、忘れることのできないあの頃に書いたノートです。
主人の余命が一か月であることがわかり、亡くなるまでの家で過ごした19日間の事も…。
本当につらくて悲しくて、不安で怖くて、お風呂で一人泣いていたあの頃にも書いていた「幸せノート」。
亡くなる前後の数日は書く時間もなかったけれど、主人が旅立った翌々日の朝には書き始めた「幸せノート」。
主人が亡くなって、ひとりの生活が始まったあの頃のことも書いてあります。
亡くなるまでのこと…。
旅立ってしまった時のこと…。
亡くなった後の日々の事…。
ひとりになって、たくさんの方からの優しさと思いやりを感じたあの頃のこと…。
その頃に書いたノートです。
そんな濃い時間を過ごした頃を書き綴ったピンクの「幸せノート」を、昨夜ベッドで読み返しました・・・。
日に日に主人の容態が悪くなる中、自宅で過ごした最期19日間のあの頃に書いたページを読み返すと、あの頃の気持ちが蘇ってきました。
何度も、つらくて不安でどうしようもない悲しみの涙を流しながら過ごしていたあの頃…。
毎朝のノートには、主人が生きている今に感謝する気持ちや、訪れて下さる方々への感謝の気持ちが、ぎっしりと書いていました。
そして、そこには・・・
主人が生きているこの一日を大切に、この今を大切に今日も過ごそうと書いていました・・・。
たぶん・・・
そんな大変な時期にも書いていたことで、私自身の不安定でネガティブな気持ちを整えることができていたのかなと、振り返って思いました。
「幸せノート」ありがとう…。
お葬式の朝でも幸せを感じた私
そして・・・
数日書けなかったピンクの「幸せノート」は、主人のお葬式の朝から書き始めていました。
昨夜、読み返して、自分ながらにすごいなと改めて思ったので、一部を紹介します。
おはよう!今日も最高最強のすばらしい一日にするよ!!
(中略)
幸せいっぱいの日を、何日も重ねていろんな楽しい思い出を作って、会いにいくからねー。
ありがとう。
すべてに感謝。
(中略)今日も、私と一緒におってね・・・。今日も、笑いながら言うてね「がんばれー!」って。
旦那さんが亡くなって、こんなに前向きな文章が書けたこと・・・
旦那さんが亡くなって、お葬式当日にこんな思考でいたこと・・・
大切な人が亡くなって、お葬式の朝によくこんなポジティブな日記が書けたなと、思います。
毎日、このノートを書き綴ってきたことによって、どんな状況でも、そこにある幸せを見つけ、感謝の気持ちを持つ習慣がついていたおかげかなと思いました。
もし、私が「幸せノート」を書いていなかったらと想像してみました・・・。
たぶん、今の前向きな思考の私はなかった・・・と思います。
大切な人を亡くしても、日々幸せを感じることのできる私は、ここにいなかったと思います・・・。
まさに!!
「幸せノート」に感謝なのです!!
「幸せノート」は本当の「夢ノート」だった!
主人が亡くなって、2年7カ月経った今…。
私は大切な人を亡くしたけれど、心から幸せです。
亡くなった主人は、魂の存在となって、いつも一緒にいてくれていると信じているからです。
当たり前の幸せが欲しくて始めた最初の「夢ノート」は今、当たり前の事に幸せを感じる私になっていた!
よく考えると、「幸せノート」は、私にとって夢実現の「夢ノート」だったのです!
毎日、書き続けた小さなHappyに感謝する気持ちが習慣づいて、どんな状況でも幸せを感じる自分を作ることができた!
本当に、今の私の毎日は幸せと感謝の日々になっている!!
それは・・・
大切な人が亡くなっても、幸せを感じる気持ちを持つことができる自分になっていたということ!
「今日も、最高最強のすばらしい一日にするからね!!!」
Life is Beautiful!!