見た目が、すっきりとしたロールスクリーン。シンプルな窓辺を演出してくれる窓装飾のアイテムです。
スクリーン生地を、サッと上げたり降ろしたりできる便利な目隠しアイテムでもあります。
たくさんの色や柄の中から、お気に入りを選ぶのは楽しくて、ワクワクします。
ロールスクリーンの生地を選んだら、上げ下げの操作方法も選ばなければなりません。
何種類かある操作方法の中から、どれを選べばいいのでしょうか。
操作方法を選び間違えると、毎日のロールスクリーンの上げ下げが、ストレスになったりすることにもなりかねません。
ここでは、それぞれの操作方法の特徴を解説していきますので、ロールスクリーンの操作方法の選び方の参考にお役立て下さい。
インテリアの仕事に携わって、20数年。
インテリアコーディネーター・福祉住環境コーディネーター・窓装飾プランナーの資格を取得。インテリアの中でも、カーテン提案を最も得意とする。
Contents
ロールスクリーンとは?
⇩ロールスクリーン
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
ロールスクリーンは、上下昇降タイプのカーテンです。
一枚の生地を、上部のパイプ芯に、クルクルと巻き取ったり、降ろしたりして使います。
上げ切った時(巻き取った時)はシンプルに納まり、降ろした時は、スクリーンのように、フラットですっきりとしたシルエットになります。
もちろん、途中の位置で止めることもできます。
窓に取り付けるのが一般的ですが、間仕切りや、棚の目隠しなどとして使う場合もあります。
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
ロールスクリーンの操作方法の種類と特徴
ロールスクリーンの国内大手メーカーであるタチカワブラインド・ニチベイ・TOSOの3社とも、主流である操作方法は、3タイプです。
★ プルコード式
★ チェーン式
★ ワンタッチチェーン式
タチカワブラインド・TOSOは、上記の3タイプの操作方法ですが、ニチベイには「スマートコード式」「プロチェーン式」の操作方法もあります。
プルコード式の特徴
⇩プルコード式
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
プルコード式の操作方法
下部のウエイトバーに付いているプルコード、もしくはプルハンドルを下に引いて、上げ下げをします。
プルコード、もしくはプルハンドルを下に引いただけ、スクリーンは下がります。
スクリーンを上げる時は、プルコード、もしくはプルハンドルを1、2センチ下に引っ張ると、自動的に巻き上がります。
出典:TOSO ロールスクリーン
⇩プルコード式の操作方法
(タチカワブラインド ラルクシールドより)
プルコード式のメリット
★ コード、もしくはハンドルを、下に引いただけスクリーンが下がるので、サッと下げることができる。
★ スクリーンを上げる時は、手を離せば全部巻き上がる。
★ プルハンドルにすると、操作コードがぶらさがらないので、すっきりとする。
★ プルコードの長さは、短くも長くも調整できる。
★ 巻き上げの速度調節ができる。(スプリングの調節ができる。)
★ 子供が首にひもをひっかける危険性がない。(チェーン式の場合は注意が必要。)
★ 片手で操作できる。
プルコード式のデメリット
★ 上げた状態でも下げた状態でも、常にプルコードはぶらさがっている。
掃き出し窓の場合 → 下まで降ろすと、床にプルコードが垂れて危なく、邪魔。
高窓の場合 → プルコードを長く垂らさないと、手が届かない。
★ スプリング(バネ)式のため、巻きずれが起きやすいく、斜めに巻き上がることもある。
★ 1、2センチひいてから、少し上に巻き戻るので、止めたいぴったりの位置で止めることが難しい。
★ 掃き出し窓の場合は、下まで降ろす時は体をかがめて操作するようになる。
プルコード式におすすめの窓
★ 手を伸ばして届く位置にある窓
★ 出窓・腰窓・小窓など床までない窓(掃き出し窓には、不向き。)
★ 玄関やトイレの小窓
★ 腰から上あたりまでの棚などの目隠し
☆プルハンドルに手が届かない場合は、オプション部品で、長さ1mほどの「ハンドルフック」もあります。
⇩ハンドルフック
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
おしゃれなプルコードもあります!
各メーカー、オプションでおしゃれなプルコードやプルハンドルが用意されています。
ナチュラルインテリアや北欧インテリアに合いそうな、かわいい「コットンプル」(タチカワブラインド)や、温かみのある木目の「ウッドプルコード」(ニチベイ)もあります。
⇩タチカワブラインドの「コットンプル」
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
⇩ニチベイの「ウッドプルコード」
出典:ニチベイ ソフィー
チェーン式の特徴
⇩チェーン式
出典:TOSO ロールスクリーン
チェーン式の操作方法
ロールスクリーンのサイドに垂れているチェーンを引くことで、上げ下げができます。
ループになったチェーンの手前チェーンを引くとスクリーンが巻き上がり、奥側チェーンを引くとスクリーンが降りてきます。
途中で操作を止めれば、その位置で止まります。
⇩チェーン式の操作方法
(タチカワブラインド ラルクシールドより)
チェーン式のメリット
★ チェーンを引いただけ、スクリーンが動くので、降ろしたい位置ぴったりと止めることができる。
★ 立ったままの姿勢で操作できる。(手を上に伸ばしたり、かがんだりしなくてよい。)
★ 巻きずれが起きにくい。
★ 壊れにくい。
★ チェーンを長くすることができるので、吹き抜け窓にも対応できる。
チェーン式のデメリット
★ チェーンが、輪っかになっているので、小さな子供さんが首にチェーンが引っかからない様に気を付けなければならない。 (チェーンに、ペットが飛びついて困るという事も、時々聞きます。)
☆ 安全対策として、チェーンを短くまとめるための「コードクリップ」は、必ず付属しています。(タチカワブラインド・ニチベイ・TOSO)
⇩コードクリップ
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
チェーン式におすすめの窓
★ 掃き出し窓 (立ったまま操作できる。かがまなくてよい。)
★ 横幅の広い窓や、縦長い窓(巻きずれが起きにくい。)
☆ チェーン式は、たいていの窓におすすめです。
ワンタッチチェーン式の特徴
⇩ワンタッチチェーン式
出典:タチカワブラインド ラルクシールド
ワンタッチチェーン式の操作方法
プルコード式とチェーン式の特徴を一つにしたタイプです。
チェーンを引いただけ、生地が降り、少し引くと自動的に巻き上がります。
⇩ワンタッチチェーン式の操作方法
(タチカワブラインド ラルクシールドより)
ワンタッチチェーン式のメリット
★ 上げる時、自動で上がる。
★ 立ったまま操作できる。
ワンタッチチェーン式のデメリット
★ 他の操作方法と比較して、操作が重い。
★ チェーンが、輪っかになっているので、小さな子供さんが首にチェーンが引っかからない様に気を付けなければならない。 (チェーンに、ペットが飛びついて困るという事も、時々聞きます。)
★ 巻きずれが起きやすい。
ワンタッチチェーンにおすすめの窓
★ 昇降の頻度が高い窓
《その他の操作》スマートコード式(ニチベイ)の特徴
⇩スマートコード式
出典:ニチベイ ソフィー
スマートコード式の操作方法
ロールスクリーンのサイドについてあるボトルプルコードを繰り返し下にひくと、引いた長さ分、スクリーンが下降します。
ボトルプルコードを、1~2センチ下に引くと、スクリーンが自動的に上昇します。
途中で止めたい時は、再度ボトルプルコードを引くと止まります。
⇩スマートコードタイプの操作方法
(ニチベイ ソフィーより)
スマートコード式のメリット
★ 1本の短いコードなので、シンプルなデザイン。
★ コードなので、子供が首をひっかけたりすることはなく安全。
★ 立ったまま操作できる。
スマートコード式におすすめの窓
★ 繊細な構造のため、どちらかと言うと小窓向きで、大きい窓や昇降頻度の高い窓では壊れやすい。
《その他の操作》プロチェーン式(ニチベイ)の特徴
⇩プロチェーン式
出典:ニチベイ ソフィー
プロチェーン式の操作方法
太くて握りやすいチェーンが特徴です。
ループになったチェーンの手前チェーンを引くとスクリーンが巻き上がり、奥側チェーンを引くとスクリーンが降りてきます。
途中で操作を止めれば、その位置で止まります。
プロチェーン式のメリット
★ 最大製品幅3mまで対応できる。
★ 立ったまま操作できる。
★ 大型タイプにしては、操作が比較的軽い。
プロチェーン式のデメリット
★ チェーンが、輪っかになっているので、小さな子供さんが首にチェーンが引っかからない様に気を付けなければならない。 (チェーンに、ペットが飛びついて困るという事も、時々聞きます。)
プロチェーン式におすすめの窓
★ 大開口の窓 (大型のホイールユニットを搭載しているので、横幅2mを超える窓でも、操作が軽い。)
操作方法を選ぶポイントと注意点
ロールスクリーンの操作方法を選ぶ際には、日常の使用状況をイメージしながら、操作方法を選ぶことが大切です。
横幅2m以内の窓であれば、壊れにくさと操作のし易さから、個人的に「チェーン式」をおすすめします。
チェーン式を購入する際の注意点
★ チェーンを右側にするか左側にするか?
一般的に、右利きの人は、窓に向かって右側にチェーンがあるほうが操作しやすいです。
しかし、日常の生活動線や、家具の配置などイメージしながら、どちら側が楽に操作できるかを、充分考えましょう。
★ チェーンは、どのくらいの長さにするか?
一般的には、床から約80㎝あがりくらいのチェーンの長さが使いやすいです。
チェーンを握って、上げた両腕が、直角よりやや下の高さで操作できるくらいの、チェーンの長さが楽です。
チェーンの長さは、たいてい指定できるので、子供の手の届かない長さにすることもできます。
吹き抜け窓など、高い位置に付ける場合は、くれぐれもチェーンの長さに注意しましょう。